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家庭学習に最適な環境を設計する

誰でもすぐに変えることができるのが、環境

「受験で成功するかどうかは9割が母親で決まる」という言葉をご存知でしょうか。

これは、決して母親の能力値で子どもの能力が決まるという「遺伝的要素が全て」という話ではありません。

母親の子育てに関する考え方が、子どもの将来を大きく左右するという話が含まれている言葉です。

そして、それは家庭の環境設計も含まれています。

子どもの能力を高めるために親が勉強する。

子どもの人間性を高めるために親自身が自分の人間性を高め続ける。

これらは決して簡単なことではありませんし、即時に結果が出ることではありません。

しかし、環境設計は即時に実行でき、且つ、能力の多寡に関係なく、大きな効果を期待することができます。

では、将来的に受験に成功するような家庭は、どのような家庭環境を設計しているのでしょうか。

幼児~小学校低学年までの環境設計

家庭教育の成功の是非を決める1つの視点となるのが、「テレビ・スマートフォン」です。

カリスマ家庭教師と呼ばれ、数々の家の家庭環境のコンサルティングを行ってきた松永暢史氏は、「アタマのいい子は、アタマのよくなる家で暮らしている」と主張しています。

その中でも、最も顕著な違いを生む共通点としてあげられているのが『テレビ』です。

勉強がよくできて、飲み込みが早く、独創性があった子どもの家庭に共通していたことは、「テレビがない」ということです。

そもそもテレビ自体を置いていないのです。

テレビは、自ら探求的に工夫して楽しむ媒体ではなく、一方的に情報を与えられ、強制的に受動的な姿勢をつくってしまう媒体であるといえます。

中でも最悪なのは、テレビを付けっ放しにしている家庭です。

常に雑音があり、目移りする情報が垂れ流してある環境では、深く集中できる時間をつくりだすことは難しくなるでしょう。

かといって、「いきなりテレビをなくすことには抵抗がある」という家庭もあると思います。

その場合は、ダイニングやリビングといった家族が多くの時間を共有するスペースにテレビを置かず、別室に置くのです。

そうすれば、家族で過ごす時間には言葉によるコミュニケーションが増え、言語能力を養う時間にすることができます。

現代では、この方法をスマートフォンやタブレットにも応用する必要があるでしょう。

また、「勉強をさせる場所」も極めて大切です。

幼児期や小学校低学年までは、ダイニングテーブルで勉強をさせることが成功する家庭環境といえます。

親の気配を感じながらも、広いテーブルでノートや教科書を広げて勉強に取り組むのです。

教育者の中には、「ノートは思考の基地」という言葉を生み出した人もいます。

できるビジネスマンは、A4のノートを使うという提唱もあります。

それだけ、思考力を養うためには広くてすっきりとしたプラットフォームが必要となるのです。

ダイニングテーブルにも同じことがいえます。

すっきりと片付けられた広いダイニングテーブルで勉強をすることで、思考力を存分に養うことができるのです。

自分の部屋で勉強するときの環境

子どもの年齢が上がって来ると、「自分の部屋で勉強をしたい」と言い出し始めます。

その時に、どのような環境設計をするかも綿密に考える必要があります。

まずは、机のデザインと部屋の中の配置です。

机は、ダイニングテーブルで述べた通り、広い面積があるものを選択し、机の上にあまりものを置かないようにすることが大切です。

部屋内の配置も、机に座ったときに余分なものが視界に入らないように設計をします。

漫画・玩具・ゲーム・ベットなどを視界から外すのです。

さらに、余暇を楽しむためのものは勉強机からは距離を離して、取りに行くことに面倒さを感じさせると良いでしょう。

加えて、机の周辺に辞書・辞典を用意しておくこと、部屋の扉は常に一定の隙間が空くようにしておき、密室にしないことが重要です。

次に、「本」についてです。

先に述べた松永暢史氏は、「テレビの場所」と「いつでも本が手に取れる環境」が賢い子どもを育てる二本柱であると述べています。

社会階層ごとによる年収や学力を調べた調査によると、年収が高い家庭、子どもの学力が高い家庭には、本棚が複数ある可能性が高いことが分かっています。

年収3000万円以上の人は、年収300万円の人より38倍本を読むという調査結果もあるぐらいです。

それほど、読書習慣というものは人生に与える影響が大きいのです。

子どもの部屋だけに本を置く必要はありません。

リビングでも、ダイニングでも大丈夫です。

「いつでも本を手に取れる環境」、そして「家族の誰かが本を読んでいる環境」が最高の読書環境なのです。

また、実用書のように効率を求める本ばかりを置いてある家庭よりも、小説・文学が置いてある家庭の方が、学力や年収が高いといわれます。

それは、小説を読んでその世界を本物であるかのように体験することにより、豊かな情操や人間性が養われるからです。

だからこそ、児童用名作全集のような本を置いておきます。

そして、決して読書を強制することなく、大人が読書を楽しんでいる姿を見せ、ある日ふと本を手に取る環境を整えておくのです。

「第53回全国大学生生活協同組合連合会により学生調査」では、「読書時間ゼロ」の大学生が過半数を超えたという結果が発表されました。

逆に考えれば、読書をしている層がこれからますます貴重になってくるということです。

幼い頃に読書習慣を身に付けた子どもは、大人になってからも探求的に読書をし、学び続けることで、周囲との差をどんどん広げていくことができるでしょう。

誰しもに平等な教育のチャンスを

環境1つを変えることは、誰でも、いつでも、できることです。

しかし、それを知っているかどうか、実行するかどうかで、子どもの将来に大きな影響を与えるか否かが決まります。

親が主体的に教育を探求しているその「考え方」で、差が出てくるのです。

この記事を読んでくださっている親御様は、間違いなく、主体的な考え方をもっている方々であり、且つ、行動力を兼ね備えている方々だと思っております。

私共、飛び級教育システムラボも、「家庭教育」「家庭環境」を大変重要なものであると認識して、事業を設計しています。

だからこそ、塾のような外部で学ぶのではなく、家庭で、親の温かい目線を感じさせながら、子どもに学ばせることを推奨しています。

その上、テレビやスマートフォンの場所や制約、ダイニングテーブルなどの広い場所の確保といった環境調整をすれば、我々のメソッドだけに限らず、家庭教育の効果は倍増していきます。

加えて、読書の重要性を認知しているからこそ、国語と算数という2教科に絞って教材選定をしています。

特に国語では、思考力を養うことを主題とした教材を設計しており、それが物事を深く探求する視点を身に付けるものであると確信しております。

それは、必ずや、読書をする上でも役立つ視点をなるでしょう。

現代は情報過多により、「本物」を見分けづらい状況となっております。

我々は、その中でも「何が子どもにとって本物の教育になり得るか」を選び抜いた上で事業を設計し、そして、これから先も、さらに「本物」を求めて探求をしていく所存であります。

我々と一緒に「本物の教育」を探求してくださる親御様、お子様をいつでもお待ちしております。

最後まで読んでくださりありがとうございました。